9月18日(土)~9月20日(月祝)
世の中の変化を支える新しい教育システムとして「グレイト・コラボレーション=偉大なる共生」社会の教育」を考えています。
①人に若いうちから様々な分野で試行錯誤を経験させ、
②どんな分野で潜在能力が開花しそうか注意深く判断し、
③方向性が見えたら適切な刺激を与え、
④楽しいという気持ちが壊れないように成功体験を積ませ、
⑤その結果として本人が持つ潜在能力を最大限に開花させていく
という方法です。 ここで特に教育システムの側がよく注意しなければならないこと、21世紀の「グレイト・コラボレーション=偉大なる共生」社会を支える実力というのは、
・第一にひとりひとりが開花させる潜在能力にあるということと、
・第二に組織のチームワークが作り出す相乗効果や、種、空間、時間を越えたコラボレーションが作り出す相乗効果にある
ということです。 すなわちこれからの時代は商品の品質と価格という面においては、内外入り乱れた強烈に厳しい時代が続きます。したがって
・何人たりとも中途半端な実力ではまったく世の中に通用しませんし、
・単に表面的な能力によって人を集めただけの組織では、決して厳しい顧客のニーズに対応できる商品を提供し続けることはできません。
人の潜在能力を開花させ、またチームワークやコラボレーションの相乗効果を発揮させるためには、非常に緻密で創造的で情熱的な教育が必要であり、単なる知識の詰め込み教育だけではだめであるのはもちろんのこと、個人を競争させてそれを動機付けにするような教育でもだめだと思います。
さらに
・これからの学校は現在のように年齢で輪切りにする教育では全くだめで、
・人は生涯にわたって企業と学校を自由に行き来することができ、
・教育が個人と社会のセイフティーネット(安全網)として、あるいは疲れた心と体を休め、人生の方向性を転換し、年齢の上昇とともに次の段階のライフスタイルに合わせた能力とやる気を提供する場になっていなければならず、
・新しい挑戦への意欲を掻き立てる場所として機能することが必要です。
恐らく今の日本で、「グレイト・コラボレーション=偉大なる共生」社会の到来を前提にしたとき、そこから一番距離があるのが教育システムではないかと思うのです。ロハスな生活というものが日本で急速に浸透しつつあり、御用達経済もロハスの世界でここまで浸透している現状を見るとき、それが社会全体のシステムとなって、「グレイト・コラボレーション=偉大なる共生」社会という形で定着し、成功するか否かは、それを支える人材を適切な教育システムによって輩出できるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。この21世紀型システムの最後の難関は、その教育システムにあります。
そもそも試行錯誤というのは、最初は必ず失敗すると言っていることと同じです。また適切な刺激というのは、初めの段階で本人が自発的にこれはおもしろい、やってみようと思うものを見つけるまで、考えうるありとあらゆる勉強なり体験を、試行錯誤を繰り返しながら積ませていくということを意味し、一度そういうものが見つかった後は、怠けることなく、しかし無理に過ぎることなく、実力がどんどん向上していくように、本人に最も合った教育プログラムを「あつらえ」て、効果的に実施していくということを指しています。
恐らく今の日本の状況を考えれば、実質的に人が成人になる年齢は30歳であり、30歳までが試行錯誤と、プロフェッショナルとして認められる前の見習いの期間になると思います。一般に義務教育というのはその教育を受ければ普通の人でも安心して生活し、仕事をし、結婚し、子育てを行い、安心して老後を送ることができる実力を得られる教育のことを意味します。残念ながらこれから来る「グレイト・コラボレーション=偉大なる共生」社会において、何歳までに何を教えることで義務教育が成立するのか、それは少なくとも10年ぐらい、試行錯誤的に様々な教育を行ってみないと結論は出ないと思います。この間は社会のさまざまな人たちが、自分がこれがよいと思う教育をそれぞれ行ってみて、10年ぐらい経った段階で結果を評価して、方向性を決めていくということが現実的だろうと思います。
そして義務教育を過ぎて大体30歳までの教育と、その後の生涯教育については日本全体で本当に無数の試みが展開され、数多くのユニークな教育によって、実に多様な人材が社会に送り出され、まさに違いが強さにつながるような社会が生まれてくると思いますが、わたし(藤原直哉)の私案として、義務教育終了後、10年から15年ほど半分働き、半分学びながら通う21世紀の学校のイメージを書いてみたいと思います。
・その学校は資金的には3分の1は親の援助、3分の1は外部からの寄付、
・そして残り3分の1は自分たちでお金を稼ぐ(自給自足を含む)という形で運営されています。
・中心的な考え方として、30歳で一人前になることを目標にしており、それまでにプロフェッショナルとして自立できるための教育を行うことが最も大切なことになっています。
・同時にもし30歳を過ぎて転職や悩みを抱えて疲れてしまったような場合には、いつでも学校に戻って来ることができるような体制が整えられています。
・教育の柱は3本あって、生活、実習、そして座学です。さらにその中はそれぞれ次のように分かれています。
1、生活
・日本文化 -お茶:作法、食事、芸術
-合気道:体作り、精神統一、気の
訓練
-神道:日本哲学、天地人の統一
2、実習
・ものづくり:実際に工芸品や工業製品を製造します
・農作業:毎日農作業を行います
・販売:ものづくりと農作業で作った品物を販売します
3、座学
実習関連科目 ・ものづくりに関して-理工学、品質管理
・販売に関して -経営、金融、会計
・農作業に関して -生物、環境、保健
教養科目 ・組織のリーダーシップ:未来を創る方法
・コンピュータ:ワープロ、表計算、プレゼンテーション、
データベース、インターネット
・外国語:英語、アジア各国語、エスペラント語等
・数学:数的論理
・歴史:日本史、世界史
・法律:大陸法と英米法、人権、契約、倫理、法律実務
・政治:憲法、行政
・異文化交流:地理、旅行、ディベート
座学に関してはずいぶん科目が多いように見えますが、あくまでも実習をしていくなかで出てくる疑問や改善を行うためにどうすればよいかという問題意識で学ぶものです。ですから学問を学ぶための座学ではなく、本当に必要なことをコンパクトに学び、それを実習で試して腹で理解させるという考え方です。教養は文字どおりの教養で、特に今すぐ役に立つことはないかもしれませんが、知っていればどこかでとても役に立つというものです。もちろんそのなかの多く、特にリーダーシップやコンピュータや外国語は生活や実習のなかで具体的に問題が出てきますので、座学はそのまとめみたいなものです。これはあくまでもわたしの私案ですが、きっと日本全体に新しい学校を作ろうという機運が一気に盛り上がって、さまざまな教育が一斉に花開くときが近いうちに来るだろうと思っています。